大阪 不動産相続コンサルティングの株式会社つばさ資産パートナーズ
地主系オーナーに相続が発生し、事前対策が無い状態で、相続人間で、遺産分割について話し合いとなると、時間的な問題もあり、客観的な視点から不動産価値を見ることが難しく、最終的に勿体ない形で遺産分割や売却をしてしまったというケースがあります。
特に資産の半分以上が、不動産となっている方は、事前対策として次のように、資産に色分けをしておくと、円滑で資産防衛が可能な相続となります。
①死守地(手放したくない土地)
●家族が生活するご自宅や家業のために必要な土地、建物
②収益の見込める土地/収益性の高い賃貸物件
●駅から近い土地、車通りの多いロードサイドにある土地等、賃貸物件を建築しても中長期に渡り一定の賃貸収入が継続して見込める土地
●CF比率の高い賃貸物件(築浅、築古問わず)
③納税用土地
● 相続発生時に納税のために売却出来る土地
現在では、物納が出来にくくなっていますので、駐車場等の売りやすい土地が理想です。また、事前に測量を行う事でスムーズかつ適正価格での売却が可能です。
※注意点
土地を分割して売却を考える時には、どういう区画割にするかがポイントになります。道路幅員や間口、用途地域、道路付け等を総合的に鑑みて判断しないと勿体ない土地分割となります。
④問題のある不動産
時価と財産評価に乖離のある不動産は事前対策(売却、交換、資産組換え)が有効的です。
1)底地、借地、無道路地
・財産評価は高いけれど、時価は低い不動産です。
・事前に売却をしてお金に換えたり、交換したりしておく事で、相続税評価額を抑える事ができます。
・相続発生前に、底地人と借地人とで合意をし、それぞれで土地、建物の所有権を持つという事も出来ます。
★ 借地上の収益性の低い築古アパートの注意点
―事前対策―
ア)建替えして賃貸経営が成り立つか
イ)借地建物は融資がつきにくいので、建替えを検討する場合は、現金を用意しておく
2)間口2m未満の土地
・間口が2m無いので、建物を建てる事が出来ません。
・このまま放置していると、何も建物を建てる事が出来ない、相続税が多くかかる原因の一つになる、「死に地」となります。
― 事前対策 ―
ア)隣地の方に購入をしてもらう
イ)隣地の方の土地一部を購入して、建築可能な土地にする
3)建築基準法上の道路に面していない土地
・道路には面していても、建築基準法上の道路でないと建物を建てる事が出来ません。
・間口2m未満の土地と同じく、このままでは何も建物を建てる事が出来ない「死に地」となります。
―事前対策―
上記2項と同様の方法をとり、事前対策を行う必要があります。
現金1億円は、時価でも相続税評価額でも同一の評価です。
しかし、不動産は立地や土地形状は勿論のこと、道路幅員や間口によっても評価額が変わります。
また、土地を分割する時には、どのラインで分割するかによっても、経済合理性の大小が出てきます。
どういう事かと言うと、例えば、長方形で200坪にして分割していれば、マンション開発が可能な土地となり、高値売却が可能であったというようなケースです。
この辺りの不動産的、投資的な視点で判断するというのは、税理士さんでは少々、難易度が高くなるかもしれません。
資産の色分けをして、相続事前対策をしておくことをお勧めします。
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