大阪市内の家主さんHさんの相続対策コンサルティングの一環で、信託に取り組んでいます。
お子さん二人の内、長男さんが知的障がいを持っておられ、将来、長男さんに定額給付を
して、生活に困らないようにしておきたいという親心からです。
家主さんですので、資産は賃貸不動産が中心で、現預金は少なめです。
資産税専門の税理士さん、信託に強い行政書士さんと幾つかの案を検討していきました。
1、公正証書遺言の作成
賃貸経営が必要な不動産はニ男へ。遺留分に該当する現金を長男へ
→一括でお金を渡すことになり、浪費癖があるので心配
2、金銭信託(信託銀行)
信託銀行より長期に渡り、長男へ定額給付
→ 手元現金があまり無く、信託出来る程の現金が無い
3、生命保険信託
生命保険会社より長期に渡り、長男へ定額給付
→ 直近でガンになり、保険加入が無理
どの手法も今一つということで、4つめの手法、
4、賃貸不動産(マンション、駐車場)を民事信託
当初は家主さんの自益信託で組成し、お亡くなりなった後、第2受益者
として、長男、ニ男とするスキームです。
しかし、組成にあたり、大きな問題点がありました。
某都市銀行により、賃貸マンションに抵当権設定、駐車場に根抵当権が設定されています。
いろいろな専門家に聞きましたが、関西で既融資物件に対しての民事信託はまだ、
聞いたことが無いとのこと。(10億以上の高額物件は別として)
救いは、信託に理解のある都市銀行の借入であったということです。
ということで、抵当の付いている賃貸物件の扱いをどうするかをこれから、銀行さんと
折衝していく予定です。
民事信託出来るのか、出来ないのか?
前例が少ないので、銀行がどう出てくるか、少し心配なところもありますが、
Hさんの想いを叶えれるよう、スキーム作りをしていきたいと思っています。
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